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骨と筋肉どっちが根本要因なの?

- 骨がズレるから筋・筋膜が炎症を起こすの?
- 筋・筋膜が炎症を起こすから骨がズレるの?
骨格の歪みと筋・筋膜の炎症はお互いに影響し合う要因である事は確かですが、必ずしもどちらが先に要因になるとは限りません。
卵か先か鳥が先か?の「因果性のジレンマ」と同じように人間の体に起こる骨格の歪み(骨のズレ)と筋・筋膜の炎症(緊張や短縮)がどちらが先に起こるかは循環する原因と結果のため結論がつかないのです。
「X が Y 無しに生じ得ず、Y が X 無しに生じ得ない場合、最初に生じたのはどちらだろうか?」と実際には永遠に終わりがないし最初もないのです。
しかし、多くの療法家は自分の得意とする手技の基本概念を変える事はできずいつもネット上で言い合いしている様に私は見えます。
【整体師、カイロプラクター】は骨がズレるから筋・筋膜に炎症が起こると主張する

サブラクセイション(触診で判断する骨の歪み)を調整すると病気(disease)が改善するから骨が先だよ間違いないね!!
【鍼灸師、マッサージ師】は疲労し硬くなった筋肉が骨をズラすと主張する
筋肉を緩める事でどんな症状も治すことができるんだ。実際に筋肉が骨を動かしているんだから骨をズラすのも筋肉の緊張や短縮からでしょ!

偏った考え方なんてナンセンス。人間の体はそんなに単純じゃない!

要因は人それぞれで、症状は複合的で複雑です。場合によって同じ人であっても筋肉の問題から始まることもあれば、骨、関節のズレから始まることもあるということです。どちらが先だと決めること自体ナンセンスです。
- 骨がズレるから筋・筋膜が炎症を起こすの?
- 筋・筋膜から炎症を起こすから骨がズレるの?
答えは、どちらも正解です。いろいろな要因の中にそれが筋・筋膜の炎症で始まることや、関節の亜脱臼で始まること、社会的心理要因で始まること、骨折によって始まること、いろいろです。
しかしどちらが正解かと考えるよりも、どちらからアプローチした時に自分の場合はより良い結果が出るかが大切です。
もちろん同じ人が同じ様に腰痛になったとしてもその時々で効果的なアプローチは異なるかもしれません。
今日のまとめ
筋肉が先にきっかけを作るのか、それとも骨のズレが先にきっかけを作るのかというテーマはそれこそ「鳥が先か、卵が先か」を考えることと同じように意味のないことです。どちらかに固執するのではなくどちらの可能性も探り、そして改善するべき要点を絞ることが大切です。
治療家やトレーナーを探し良いアドバイスをもらいたい時は、それを慎重に判断できる臨床家を探しましょう!
ということで、上記の様などちらかに固執した治療家は私的には信用するべきでないタイプだと思います。エゴイスト的でビジネス要素の強い治療家かもしれません。考えに柔軟性がなく白黒はっきり決めたい性格は治療家に向かないのです。
そして、どんな症状でも1回で治せるとか宣伝する療法家もすべて嘘です。そもそも1回で治る症状は誰にも頼らず寝てれば治る症状です。きっと勘違いしてるんでしょう。気をつけましょう。
今日は自分の腰痛が筋肉の問題から始まったのか?それとも骨、関節の問題からは始まったのか?を考えてました。これをもとに次からは更に詳しく自己分析をしていきましょう。
では、今日はここまで。